風呂敷を使った包み方と作法
心得たい大人のマナー
風呂敷を使って物を包む際、「平包み」が最も基本的な包み方です。
結ばずに包むので簡単ですし、特に結婚祝いなどの
改まった贈答用の包みには結び目は作りません。
これは結び目を作ってしまうと解かなくてはならなくなり、
「結びを解く」という縁起が悪い所作とされているためです。
気づかずやっている縁起が悪い!とされている行動は?
何となくしていたことが、実は縁起が悪いことだった、ということがよくあります。
自分は気づかずにやっていたけど、それは大人としてのマナーであり
一般常識の範疇だった、というのではタチが悪いです。
なので、今一度そのあたりを見直していきたいところです。
例えば夜に爪を切るのは縁起が悪いと言われています。
親の死に目に会えないとか病気になるなどの指摘があります。
夜に口笛を吹くと蛇が出るなどとこちらも縁起が悪いとされ、
これらの行為は嫌がられることという認識を多くの人が持っています。
これらは言い伝えで知ってる人が多いですが、最近の若い人はこれらのことを
知らない可能性もあるので、気づかずにやっていることがあります。
クシなどを贈ることは苦や死を連想させる、ライターを贈ることは
火事につながるなど、様々なことが縁起が悪いこととして言われている部分です。
これらに配慮をすることはあくまでも大人としてのマナーであり、気を付けたい要素です。
風呂敷の結び方
結婚式以外の季節のご挨拶などの場合は、「真結び」と呼ばれる、
仕上がりが華やかで美しい横結びにしましょう。
結び目が縦になる「縦結び」はゆるみやすく、きつく結んでしまうと
解きにくい結び方で、見た目も良くありません。
また、お祝事や季節のご挨拶で訪問する場合は、おめでたい柄や
派手な柄ものでも構いませんが、お悔やみや法事の場合は、
紫やグレーの無地のものを選ぶのが作法です。
菓子折りなどの品物を包んで持参した場合、まず出された座布団に
座る前に渡すのが作法とされています。
座布団の左側に正座し、風呂敷に包んだ品物は更にその左側に置きます。
そして訪問の挨拶が済んでから品物を風呂敷から出し、相手に品物の正面を向けて
両手で差し出し、お礼やお祝の言葉を添えて押し進めるのが作法で、
風呂敷は軽くたたんで手元に置きます。
間違っても風呂敷のまま渡してはいけません。
現在、便利さが増す世の中になっていますが、使い勝手の広さで言えば
風呂敷だって負けてはいません。
品のある大人のたしなみとして、改めて風呂敷の使い方を見直し
生活に取り入れることで、周りから一目置かれる場面も増えてくるのでは
ないでしょうか。
それを子供にも伝えていく。親子で風呂敷の使い方を見直していくのも
良いことですね。